お金の勉強。【J-REIT】基本と過去の推移を知る
今回は最近ニュースにも出てくるJ-REITについて勉強したいと思います。
コロナショックに対する金融緩和政策として、日銀がETFと併せてJ-REITについても追加の買い入れを発表しました。購入目標額を当初の2倍の1,800億円に倍増。
ということで前回のETFに続き、J-REITについて学んでいきます。
目次
J-REITの基礎知識
J-REITとは
Japan Real Estate Investment Trust : 日本版不動産投資信託
文字通り日本の不動産を対象とした投資信託。
略してJ-REIT (ジェイ・リート)。アメリカならUS-REITなどと呼ぶ。
J-REITの歴史
J-REITは2000年に開設された。
2001年に日本ビルファンド投資法人とジャパンリアルエステイト投資法人の2社が、オフィス特化型REITを上場したのが最初。
その後拡大し、2019年には時価総額16兆円超え、上場銘柄63までに成長。今では世界ランク2位の規模に。
地震などの災害の多い地域である日本だが、J-REITの運用成績は株価同様右肩上がりで、東日本大震災等の災害時にも持ちこたえており海外投資家からも評価が高い。
海外REIT
その後1969年にオランダ、1971年オーストラリアでも開始される。
その他の多くは2000年以降に導入された。
2020年現在REITの市場規模ランキングは、
1位アメリカ、2位日本、3位オーストラリア
世界全体の時価総額は2019年で130兆円超え。その60%以上は北米・中南米。日本は10%弱を占める。
J-REITの仕組みと近況
J-REITは、多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品。
J-REITの魅力
✔︎ 為替の影響を受けない。
✔︎ 比較的安定した運用成績を見込める。
✔︎ 利益の90%以上が配当として分配される。
✔︎ 日本は低金利なのでコストが安い。
✔︎ プロが運用するので専門知識不要。
✔︎ 景気を反映しやすく動向が読み取りやすい。
東証REITとコロナの影響
東証REITとは、東京証券取引所に上場しているJ-REITのみを集めた指数。
上場株式のTOPIXに相当する指数。
2003/3/31に算出が開始され、その日の時価総額を1,000として指数化された。
東証REITもここ最近のコロナの影響で大きな打撃を受けている。
先日2020/3/19、東証REIT指数は18.51%下落し、1,145と約6年6ヶ月ぶりの低水準へ。
これまで右肩上がりだった東証REITが急落…明らかに割安な領域にきているものの、買いと判断していいものかどうか、慎重な判断が必要。
関連用語
- LTV(Loan To Value)比率 : 有利子負債 / 総資産 50%以下で水準とされている。
- NAV : 資産-負債 (純資産のこと)
- NAV(Net Asset Value)倍率 : 投資口価格 / 一口あたりのNAV 時価総額が時価の何倍かを表し、株でいうPBR。1未満で割安とされる。
- 地震PML(Probable Maximum Loss) : 地震時予想最大損失率 最大物的損失額 / 再調達費用。20%を超える物件はJREITから除外となる。
J-REITの3つの分類
- 特化型 : オフィス、商業施設、ホテル、住居等に特化した建物を対象。
- 複合型 : 1つの建物にいつかの機能を持つものを対象。オフィス&商業、商業&住居など。
- 総合型 : 特化型、複合型含め様々な建物を対象。
特化型J-REIT
特化型にはいくつかの種類がある。種類によって景気に左右されやすいものもある。
①オフィス : 景気により稼働率や賃料に影響。日本初のJREITはオフィス特化型。
②商業施設 : イオンとかショッピングモール。都市型は売上によって歩合賃料を盛り込んでいるケースあり。郊外型は長期固定契約中心。
③物流 : 倉庫などが対象。広い土地が多く、転用しにくい。長期契約が多い。景気に左右されにくい。
④住居 : 賃貸マンションなど。稼働率に変動が少なく、収入も比較的安定的。景気の影響を受けにくい。
⑤ホテル : 星野リゾートとか。景気や天候の影響を受けやすい。好景気の時は収益増大。
⑥ヘルスケア : 老人ホーム等が対象。高齢化の進む日本では増加傾向。景気の影響を受けにくい。
物流、住居は景気に左右されにくく下支えとなる材料。ヘルスケアも今後増えていき景気の影響を受けにくい。
J-REITの投資対象は建物なのでイメージもしやすく、銘柄数も60強なので、実際の商品を検索してみると良い☝︎
自分の家の周りの建物がどんなREITに組み込まれているのか見てみるのも良い◎
ちなみにウチの近所のビルはジャパンリアルエステイト投資法人のポートフォリオに組み込まれていました。
まとめ
・ J-REITは不動産を対象とした投資信託で、2001年来右肩上がりに成長し、世界2位の規模に。
・ J-REITは投資対象としても比較的安定的で魅力点が多い。
・ 特化型、複合型、総合型それぞれ特徴があり、商品を実際に見るとイメージしやすい。
・ ここに来てコロナの影響で大暴落中の東証REIT。割安な領域だが今後をどう見るか?動向を注視する必要あり。
以上、JREITについてのお勉強でした。
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